「医療事務の資格取得方法は?」
「医療事務の仕事や資格はどんなもの?」
「医療事務は病院の受付というイメージだけど合っている?」
「医学の知識がないけど医療事務の仕事はできる?」
そんな想いを持ち、医療事務の仕事に興味があるという方向けに「資格の取り方」「資格の種類」「医療事務の仕事に就くまでの道」をご紹介します。
この記事を読んで頂ければ、医療事務のお仕事に就くまでの概要が理解できます。
医療事務の資格取得の前に医療事務とはどんな仕事?
「医療事務」とは、実は病院の「顔」といっても過言ではないほど、ものすごく重要なポスト。
なぜなら、病院や診療所を訪れる方が、真っ先に接するのが、医療事務スタッフだからです。
病院入り口付近に設置される受付窓口を担当しているのが、「医療事務」スタッフさんで、来院された患者さんの受付や、診療の案内はもちろん、カルテの管理から保険点数の算出、そして、医療保険診療報酬明細書(レセプト)の作成管理と、幅広い業務に対応しています。
カルテは、患者さんの病歴や通院歴、診療内容などが細かく記載された大事な資料で、さらに健康保険点数の算出や診療報酬明細の作成をしなければ、患者さんは、窓口で清算出来ません。
このことからも、医療事務スタッフは、病院にとって不可欠な人材であることが理解できると思います。
また、直接患者さんと触れる機会も多いことから、病院の評判を左右する重要存在ともいえます。
ちなみに、医療事務と似たようなお仕事に「調剤事務」があります。
調剤事務と医療事務は、学習する部分が重なることから、医療事務の学習を進めることで、自然と調剤事務関連の資格取得にも大いに役立つと考えて間違いありません。
より深く、質の高い医療事務スタッフを目指したい方は、調剤事務、医療事務両方の取得を目指す事をおススメします。
医療事務資格を取得するとどんなメリットがある?人気の理由
現在、多くの方が取得資格に励んでいる医療事務には、次のような魅力があります。
魅力1、最短1ヶ月という学習期間が魅力!ライフスタイルに合わせた学びで資格取得が実現!
医療事務、といっても、医療に関わるお仕事だし、専門的な医療の知識を学ぶのは大変そうだし、資格取得までに時間もかかりそう・・・。
と、資格取得を諦めている方も多いですよね。
確かに、医療事務といえば、一般的な事務職とは違い、医療の専門的知識やスキルが必要です。
また、たった1回のミスが、人の命に関わる事も全くない、とは言い切れないため、すごく大事な仕事、といっても過言ではありません。
そのため、医療の専門的な知識やスキルはもちろん不可欠で、そのためには、たくさんの勉強が必要!
しかし、実は、皆さんが思っているほど、勉強期間が長かったり、相当難しい知識が必要、というわけでもないのです。
各団体実施の資格により、学習期間や取得までに必要とする時間は、異なりますが、最短1ヶ月程度では、難易度の低い医療事務の資格は、取得可能なんです。
超時短取得スタイルの資格だからこそ、幅広い年齢層にものすごく人気なのですね。
現在、医療系とは全く無関係の仕事についている方も、子育てや家事で多忙な日々をお過ごしの方も、1日のうち僅かな時間を有効活用することで、最短1ヶ月では、医療事務の資格取得を実現できます。
学びの方法も、様々で、ご自宅の近くにスクールがある場合は、週3,4日程度通学することで医療事務の講座が受講できます。
日中の通学が難しいという方には、夜間スクールや土日のみのスクール、または、通信で学びたいなど、ライフスタイルに合わせて学び方が選べます。
学習スタイルにより、受講期間や1日に必要とされる学習時間は異なりますが、一般的な受講期間は、1ヶ月から半年程度、と設定され、学習時間がまとまって作れない、1日でも早く医療事務の資格を取得したい、という方にもおススメです。
魅力2、勤務地は、全国の医療機関!好きな場所、好きな地域で資格が生かせる
医療事務の資格があれば、医療関係の施設、機関で働く事が出来ます。
病院や医療関係施設は、全国どこにでも存在するため、この資格さえ手にできれば、全国のどの地域に行っても、働く場所がある、というわけです。
例えば、夫の転勤で、引越しを余儀なくされた場合、真っ先に不安になるのは、仕事先ですよね。
もし、手に職がなかったり、地域限定の資格だったりすると、引越し先によっては、なかなか仕事を見つけることができず、生活苦に追いやられることも。
しかし、医療系施設は全国どこにでもあり、現在人員不足傾向にあるため、すぐに仕事につくことが出来ます。
その他、新たな地域で自分の実力を試してみたい、温かい南国で、将来は楽しみたい、という場合でも、医療事務の資格さえあれば、就職先に困る心配はないでしょう。
その上、現在わが国は、高齢化が進み、今後も医療業界の需要は増加傾向にあります。
中でも、医療費を計算、作成、請求するというお仕事を任される医療事務は、ますますそのニーズが高まり、求人も急増すると予想されます。
魅力3、結婚、出産後のブランクあけでも安心!身に着けたスキルが一生仕事に役立つ!
昨今の医療事務は、すべてコンピューター管理され、病院が変わっても、ほぼ同じ仕事内容といえます。
さらに、業務内容が大幅に変わることがないため、身に着けた知識、仕事の流れやスキルさえあれば、結婚や出産でブランクがあいても、すぐにその勘を取り戻す事が可能。
事実、ブランクありの医療事務可能な求人情報も多く、働き方もパートやアルバイト、正社員と、様々なスタイルで今の生活と両立しながら働く事が出来ます。
以上のことから、医療事務は、今後、結婚や子育て、主婦として活躍する可能性の高い女性にとって、ものすごく魅力的な資格といえます。
取得後、すぐに仕事につけなくても、資格を取得しているだけで、この後何があっても、自分の力で進んでいける、という自信にも繋がりそうですよね。
魅力4、何歳になっても何歳からでも仕事が続けられる
医療事務のお仕事は、力が要求されるお仕事ではないため、好きなだけ、お仕事を続けることが出来ます。
また1日中座っている、というわけではなく、来院される患者さんと会話をしたり、と適度に人と接する機会が多いことから、ストレスを感じることなく、仕事を楽しむ事が可能です。
その上、昨今は、文字や書面での処理というよりもPC管理されているケースが多いことから、必要な知識とスキルさえ備わっていれば、仕事で神経を使うことも殆どない、とも言われています。
業務は、一般的に朝8時から夕方5時までの勤務形態で、木曜、日曜、祝日と、休みも多いことから、子育て中のママなどでも仕事と家庭を両立しながら働ける最高の環境といえます。
もちろん、週2,3回のパート、アルバイト、という形態で、勤務することも可能です。
ライフスタイルに合わせて、勤務できる点も、幅広い年齢層に支持される理由です。
魅力5、お薬の事、医療のことが詳しくなる
医療事務は、診療内容や処方されるお薬、保険点数等の処理をすることから、医療系全般の知識が詳しくなります。
特に、お薬や診療内容のことについての知識が増えると、自分自身やご家族の健康、老後に大いに役立つ事があります。
さらに、各病院の評判や医師のレベルなど、裏事情についても詳しくなる為、今後の病院選びにもプラスに働くなど、意外なメリットも隠されています。
医療事務資格の種類について
女性にとって、多くの魅力がある医療事務の資格ですが、どの資格でも仕事内容は同じなのか?
また、資格取得には、どのような方法があるのか、などを紹介します。
「医療事務」といっても実施団体により試験内容も多種多様!?
医療事務の仕事につくには、必ずしも資格が必要、というわけではありません。
無資格でも、アルバイトやパート、医療事務の補助作業員として働く事は可能です。
ただし、資格があるのと、資格がないのとでは、就職に大きな差がつくだけでなく、仕事についた後の差は、歴然。
そのため、同じ「医療事務」という立場であるのに、資格がないだけで、お給料に大きな差がつく、など、働く上で、ものすごく残念な結果になる事もあります。
だからこそ、医療事務の資格は、可能な限り取得しておくに限ります。
ただ、医療事務は国家資格ではなく、民間資格なので、実施する団体によりその内容や資格のレベルに若干の差が生じることも事実です。
資格の中には、「診療報酬請求事務能力認定試験」や「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」など、厚生労働省公認の認可団体実施の公的資格も存在するので、自分にとって、一番良いのは、どの団体が実施する資格なのか、はっきりさせておくといいでしょう。
また、年齢や学歴、受験資格や試験傾向、試験対策等も、実施団体資格により異なります。
現在、医療事務の資格は、ざっと80種類以上存在します。
今回は、その中でも代表的な資格4つを紹介しますので、参考にしてください。
1、日本医療保険事務協会実施の「診療報酬請求事務能力認定試験」
医療事務資格の中では、最難関の資格。
合格率は約30%程度で、もっとも難しく、高度なスキル、知識が必要とされます。
厚生労働省が唯一認定している「公益財団法人、日本医療保険事務協会」主催の資格試験で、試験内容は
・診療報酬請求事務
・受付、会計、オペレーター業務
上記全般のスキル知識が要求されます。
実施は、年2回。
2、技能認定振興協会実施の「医療事務管理士」
合格率約50%で、試験内容は、
・知識問題10問(マークシート形式)
・レセプト作成、外来、入院等の点検問題3問
の学科と実技の試験内容です。
2ヶ月に1回試験が実施。
3、日本医療教育財団実施の「医療事務技能審査試験」
別名メディカルクラーク(R)と呼ばれる試験で、
・受付業務
・診療報酬請求事務
の知識、スキルを問う内容の試験にクリアして資格が取得できます。
試験は毎月実施。
4、全国医療福祉協会実施の「医療事務認定実務者(R)」
合格率約60%から80%と比較的取得しやすい資格で、2016年に新設。
試験内容は、診療報酬請求事務を重要とする上記3つの資格とは異なり、接遇やマナーなど受付業務に必要な知識、スキルを重点的に学習。
そのため、医療事務初心者向けの基本資格といえます。
また、通信講座等を利用される場合、自宅で試験を受ける事が可能。
ちなみに、資格に(R)がつくのは、商標登録済み、(TM)は、商標申請中という意味を表し、資格のレベルにはなんら影響はありません。
一体どの資格を取得したらいいわけ?
でも正直、どの資格を取得したらいいわけ?
と、悩んでしまいますよね。
そこで、医療事務の資格を次のようにザッと分類してみました。
- 診療報酬計算の資格
- 医療事務全般の資格
- 調剤薬局事務の資格
- 介護事務の資格
- 医事コンピューターの資格
- 医療秘書の資格
- 医師事務作成補助者の資格
この中から、何を選択するべきか?
と、その前に、あなたがどの医療機関で働きたいのか、そして、その医療機関のどの場所で働きたいのかを明確にしましょう。
例えば、総合病院の窓口、で働きたいならば、診療報酬計算の資格、医療事務全般の資格、医事コンピューターの資格は、必須ですね。
レセプトの作成や報酬請求計算などは、どの病院でも医療事務が対応するため、この資格は欠かせません。
さらに、昨今では、各部門でのコンピューター化が進んでいるため、レセプト請求等、コンピューターにて入力が必要とされます。
医事コンピューターの資格は、コンピューターを使ったレセプト作成能力と医療事務、コンピューターの知識等が問われる資格で、2級以上の合格で、取得可能。
最低限でもこの3つの資格を抑えておけば、大手医療機関への就職は、有利に働くと思われます。
そして、最終的には、医療事務資格の中でも厚生労働省が唯一認定している「公益財団法人、日本医療保険事務協会」主催の資格「診療報酬請求事務能力認定試験」を目指す事がおススメ。
難易度は、極めて高い、ですが、取得しておいて絶対に損はありません。
ただし、上記以外の資格でも、一定の医療事務全般の知識、スキルを学ぶ事はできますので、無理をせず、自分の力、目的、ライフスタイルに合わせ、一つ一つ確実に資格が取得できるよう計画してください。
例えば、初心者の場合なら、医療事務のお仕事内容を把握する意味でも、もっとも難易度が低く、知名度の高い、「医療事務管理士(R)技能認定試験などが最適。
特許庁お墨付きの資格で、法規、医学一般、レセプト業務など、医療系の知識を幅広く学ぶ事が出来ます。
医療事務資格の取得までの勉強方法や費用はどのくらい?
では、続いて、上記資格を取得するまでの勉強方法や、それにかかる費用などを紹介します。
まず、「学ぶ」方法ですが、大きく3つあります。
1、通学スタイル
勉強のリズムがつかみやすく、また分からない問題や疑問がその場で即解決できるのが、通学スタイルの魅力です。
自己学習スケジュールの管理が難しい人でも、決まった曜日、決まった時間に講義に出れば、確実に知識やスキルを養う事が出来ます。
また、指導する先生や講師も、実際の現場で活躍されている経験者なので、リアルな情報をいち早く入手できる、というメリットもあります。
さらに、同じ目標をもった仲間が身近に存在するため、辛く苦しい勉強時期であっても、切磋琢磨して、実力を伸ばすことができるでしょう。
ただし、通学スタイルは、勉強にかかる費用が高く、医療系の専門学校の場合で、およそ200万弱。
通学講座利用で、10万前後となります。
それだけではありません。
学校の通うためのバスや電車賃、お昼代、交際費など別途出費がかかります。
2、通信講座スタイル
現在、最も人気を集めているのが、通信講座スタイル。
通学スタイルに比べ、圧倒的に勉強費用が安く、資格取得のための講座が凝縮されているため、短期間で資格取得を実現できます。
実績も高く、現在多くの方が通学講座スタイルで、医療事務関連の資格を確実に手にしています。
従来の通信講座スタイルとは大きくことなり、PCをフルに活用した丁寧な解説やアドバイス、動画ライブ配信、チャットでの質疑応答、個別相談など、通学しているかのような臨場感で学習を進められるのが魅力です。
また、24時間好きな時間、好きな場所で、学ぶ事が出来るため、現在お仕事をされている方も、子育てや家事に追われている主婦の方でも、自分のペースで資格取得に向けた勉強が出来ます。
勉強にかかる費用は、各通信講座により異なりますが、相場は、3万から6万前後と、格安にて資格取得が目指せます。
ちなみに、通学講座スタイルで学習を進めた場合、医療事務の資格試験は、在宅でも可能です。
その場合、資格によっては、テキストを見ながら試験回答ができる、という場合もあるなど、資格取得が有利に運ぶケースもあります。
通信講座により条件が異なるため、事前確認が必要です。
3、独学スタイル
通学も、通信も、必要ない!という場合は、独学でももちろん資格取得は目指せます。
ただし、テキスト選びから、資格試験までの学習スケジュール、など、全て自己管理で進める必要があるため、意志が強く、コツコツと毎日の勉強に取り組める方でなければ、かなり難易度が高い勉強方法といえます。
さらに、分からない問題があった場合でも、辞書や参考書、過去のテキストなどを全て見直し、自分一人の力で解決しなければならないことから、1日の学習が無駄になってしまうことも。
その上、一緒に切磋琢磨する仲間の存在も、問題を解決したり、背中を押してくれる指導者もいないことからモチベーション維持も極めて難しいと予想できます。
しかしながら、通学、通信スタイルに比べ、勉強にかかる費用が圧倒的に安く、およそ1万弱で、全てのテキストをそろえる事が出来るでしょう。
各資格試験にかかる受験費用は?
ちなみに、上記3スタイルいずれも、資格試験の受験費用は含まれていません。
各、試験にかかる費用は以下の通りです。
ただし、受験費用は、各年で変更も生じるため、公式サイト等で、事前確認をおススメします。
・診療報酬請求事務能力認定試験
合格率30%の最も難易度の高い全国一斉統一資格試験で、費用は1回7500円。
年2回の7月と12月の日曜、祝日実施で、試験時間は学科、実技で3時間を予定。
試験会場は、札幌(北海道)から那覇(沖縄)までの17箇所を予定。
・医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R))
年12回実施で各都道府県の公共施設等で実施。
実技50分、学科60分、実技Ⅱの70分構成で、費用は7500円。
・医療事務認定実務者(R)
毎月1回実施、一般5,000円、団体受験として認定機関の通信受講生、通学受講生は、4500円。
正答率60%で合格、試験時間は1時間を予定。
試験は、認定期間の通信講座受講生は、自宅での受験が可能。
・医療事務管理士
奇数月の第4土曜日年6回実施で、実技、学科で4時間を予定。
受験費用は7500円。
医療事務の資格を持つ人の将来性、就職について
医療事務の現状
医療事務は、比較的短期間で、資格を取得できたり、医療全般のスキルを身につけたり、勤務時間が定まり、ライフスタイルに合わせて働きやすいという点から、多くの女性に人気があります。
男性と違い、結婚後出産し、子育てと専業主婦、そして妻として活躍するなど、環境が目まぐるしく変化する女性は、仕事をしたい、と思っても、あらゆる問題から仕事を継続するのが難しく、長く努めた仕事をやめなければならない事もあります。
その点、医療事務は、正社員やアルバイト、パート、派遣社員など、あらゆる雇用形態で働く事も可能で、また働く場所や地域、勤務時間も幅広く自由に選べるため、生活環境が目まぐるしく変化する女性でも、長く働くことが出来ます。
医療事務のニーズ
昨今のわが国は、少子高齢化社会に突入し、この後ますます、その状況は深刻になります。
しかし、医療全般、保険医療分野については、今後さらなる需要が高まり、それに合わせて、医療事務関連のお仕事も増えていくと予想されています。
その一方で、医療事務に限らず、あらゆる仕事のIT化が進み、医療事務の主要業務でもある「レセプトの作成管理」についても、コンピューター化され、PC処理能力もスキルの重要な一環として注目されつつあります。
そのため、従来の書面だけの処理能力だけでは不十分となりつつあることから、医事コンピューターの資格も就職する上で、有利な資格になると考えられます。
医療事務の将来性
現在わが国の保険医療分野は拡大の一途をたどっています。
病院やクリニック、老人介護施設等は、年々数が増え、そこで働く方々の負担は、大きくなりつつあります。
そのため、求人枠も軒並み増え、それに合わせて、医療事務のニーズもこれまで以上の増加が予想されています。
ただ医療事務は、民間資格であることから、無資格でも、仕事につく事は可能です。
しかしながら、実際の現場では、即戦力を求めており、専門的な知識、スキルを持っているモノが、優先的に重要なポストを任せられ、それに見合った高収入を獲得できるのは、間違いありません。
その一方で、無資格で就職した方々は、自分の実力の弱さにショックを受け、長続きしない、低給料で転職を余儀なくされてしまう、という残念結果になる事も。
資格の有無一つで、将来性が大きく変わるのであれば、今のうちに医療事務の資格を取得し、幅広く医療全般の知識、スキルを養っておく事は、決して損ではありません。
事実、慢性的な人材不足とされる医療の現場では、即戦力として活躍できる医療の専門知識、スキルを備え、その上、患者さんに適切に接する事が出来る医療事務者を求めていることも確かです。
病院の窓口で働く医療事務は、病院の顔とも言える重要な役割りを担っています。
その立場が評価されれば、高収入も約束されます。
医療事務の資格を持つ人の給料や報酬はどの位?
では、実際に医療事務として働いている方々は、どのくらいのお給料や報酬を頂いているのか?
現場で働く方々の声、そして現在発信されている求人広告等から、医療事務のお給料等を調べてみました。
医療事務の給料や年収について
スキルや知識、資格の有無、勤務先の病院の規模やクリニック、雇用形態等でお給料は大きく異なりますが、平均月収として10万から20万程度が相場です。
例えば、大手病院で、月20日勤務した場合だと、20万以上も期待可能で、逆に地方の病院で、規模の小さめな病院だと15万円など低めの水準となります。
年収については、勤務年数や実力、評判や病院の規模等々で大きく差が生じ、大手病院は、月収の2.5倍のボーナスや手厚い諸手当などが支給され、年収が400万以上になる事も。
ただし、初年度は、諸手当等がほとんどつかないことから250万の年収が一般的です。
高収入を目指すなら
アルバイトよりも正社員がより高収入獲得に近づけます。
もちろん、正社員として雇用してもらうには、医療事務の資格はとっておいて損はありません。
さらに、医療事務の主要業務となるレセプト請求の時期は、月末で、残業代の支給により、通常よりも多くの月収を稼ぐことが出来るため、勤務先の条件に残業代などがしっかりと支給されるかなども確認するといいでしょう。
また、医療事務は働きやすい事から勤続年数が長い人が多く、昇給によって、500万以上の高収入を獲得している方もいます。
中には、退職制度により、退職後の生活もなんら不安なく、働いている女性もとても多いのが特徴です。
家事や子育てと両立したいならアルバイト、パート勤務で
月に8万から10万程度の収入で、夫の稼ぎを支えたい、子育てしながら仕事も続けたい、という場合は、アルバイトやパート勤務が最適。
配偶者扶養の範囲内で働くなど、細かい調整ができるのも医療事務が多くの女性から人気の高い理由の一つです。
さらに、正社員として働いていた方が、出産を機に一度は現場を離れたものの、産後復帰してパートとして勤務する、という事例も珍しくありません。
以上のように、医療事務は、雇用形態や勤続年数、評価により高収入も夢ではありませんし、逆に、生活を基盤に仕事を楽しみながら続けたい、という方にとっても大変おススメの職種といえます。
医療事務の仕事はどんな人が向いている?
1、幅広い業務に柔軟に対応出来る人
医療事務の主要業務は、レセプト業務、カルテの管理です。
しかし、勤務先により業務内容は、驚くほど異なり、例えば、窓口受付業務から会計、電話対応や予約管理、患者のクレーム対応など、その都度臨機応変に対応しなければならないこともあります。
ある病院では、「これは看護師の仕事では?」と思うような簡単な検査から医療器具の洗浄、消毒、などを任されることもあるでしょう。
ただ、医療事務と同じく、日々多忙な業務に追われている看護師や医師をあらゆる側面からサポートするのが、医療事務のお仕事と考える方々も多いので、どんな仕事にも柔軟に対応できる方がこの仕事には向いています。
医療事務の資格の中には、接遇やマナーなどを重点的に学ぶものもありますので、あらゆる業務に対応するためにも、基本知識、スキルを習得しておくようにしましょう。
2、PC入力作業が好きな人
昨今の医療事務もIT化が進み、処理、作成、管理の殆どがPC入力となります。
そのため、1日の大半をPC入力作業となることも、特にレセプトの処理が急増する月末は、PCの前から離れる事ができないほどの多忙な業務に追われることも。
長時間の入力業務になんら支障がない人がこの仕事に向いていると考えられます。
逆に、腰痛持ち、目が疲れやすい、単調な仕事は嫌い、という方は、医療事務系のお仕事には不向きです。
3、女性だらけの環境でも平気な人
医療事務は、女性に大変人気の仕事です。
そのため、職場は、殆どが女性です。
20代の若い方から、50代、60代のベテランさん、子育て中の方や独身者など、あらゆる世代、あらゆるタイプの女性が活躍しています。
女性が中心となって活躍する職場は、常に笑い声が絶えず、明るく、また同性同士和気藹々と仕事を楽しむ事が出来ますが、その一方で、女性ならではのトラブルが全くないとも言えません。
医療事務の資格取得のために知っておくべき事は?
医療事務のお仕事について、色々と説明してきましが、資格取得の前に、もう一度医療事務の仕事内容を確認しておいてください。
なぜなら、医療事務の仕事は、一般的な事務とは、異なり医療関連の知識、スキルが要求されるため、仕事につく前に、しっかりとそれを養っておく必要があるからです。
さらに、医療事務の資格は、先にも述べたとおり、現在80種以上もの資格が存在します。
その中から自分は、どの資格を取得すべきなのか、どの資格が就職に有利なのかを明らかにするためにも、実際の現場でどのような業務が行なわれているのかを改めて確認しておく必要があります。
そこで、一般的な病院やクリニック等で行なう医療事務の仕事を大きく3つに分けて説明します。
1、受付業務
医療事務として勤務した場合、病院の窓口があなたのスペースとなります。
来院する患者が真っ先に声をかけるのが窓口なので、診察券や保険証の確認、予約の管理や診療室までの案内等も、医療事務の業務となります。
患者さんが利用するのは、窓口への直接来院だけではありません。
電話での問い合わせやクレームも窓口にいる医療事務の業務となりますので、通常の事務処理や窓口業務をこなしながら、電話対応も行なう必要があります。
さらに、窓口対応と同時進行で、会計処理から医療費の補助を受ける機関への請求、カルテの整理、管理、次回予約等の管理なども全て1日の業務として処理しなければなりません。
この受付業務に対応できる知識、スキルを学べるのが、メディカルクラークの称号を付与された「医療事務技能審査試験」です。
診療報酬請求事務業務はもちろん、窓口業務など医療事務職として求められる能力全般を備えている事が証明できる資格なので、是非、この資格を取得しておくようにしましょう。
2、会計業務
患者さんの診察が終了すると、診察室からカルテが受付に戻り、そのカルテの診療内容から、金額を計算して、会計を行ないます。
この作業も医療事務のお仕事です。
医療費は、国の定める「診療報酬」という規則で決められているので、全ての診療内容を確認しながら、規則に順次、金額を算出します。
これに必要とされる知識、スキルが、診療報酬請求事務能力認定試験で、最も難易度の高い資格です。
さらに、昨今では、会計業務がすべてIT化されているので、医事コンピューター技能資格も合わせて取得するようにしましょう。
医療事務の資格取得まとめ
女性にすごく人気の医療事務の魅力は以下の通り。
・資格がとりやすい
最短1ヶ月で医療事務全般に必要な資格取得が可能
・全国どこでも働ける
病院、クリニック、介護施設など医療事務を必要とする求人は全国
・雇用形態が豊富
正社員、アルバイト、パート、派遣など働き方が色々
・一生役立つ
手に職をつけることで、結婚、出産とブランクがあいても復帰しやすい
女性にとっての魅力満載の医療事務資格取得の方法は3つ。
・通学スタイル
決められた時間場所カリキュラムを受けるだけなので、自己学習ができない方に最適。
ただし、費用が400万以上になることも。
・通信スタイル
最も人気のスタイルで、自分のペースで学習が進められる。
費用も安価で、3万から6万で資格取得が可能。
・独学スタイル
もっとも低価格で資格取得が可能。
ただし、自己学習管理が出来ない場合、何年たっても資格取得が実現できない。
医療事務は、結婚や出産、子育てと生活環境が目まぐるしく変化するたびに、仕事をやめざる得ない女性にとって、とてもおススメです。
一度手にした知識、スキルは、万が一の場合に、きっと、自分自身の進む糧となる事は間違いないでしょう。
医療事務の資格取得と業界に興味があるあなたへ!
ここまで、医療事務の世界や仕事についていろいろと説明してきましたが、多くを言いすぎたために
「じゃあ、これからどうすれば良いの?」
「結局なにから始めるべき?」
「自分には向いていないかも・・・」
などと思ったかもしれません。
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