ドッグトレーナーに資格は必要か?
ドッグトレーナーには国家資格などの公的な資格はなく、基本的にドッグトレーナーになるには特定の資格は必要ありません。
ただし、実際にドッグトレーナーとして就職しようとしたり、独立してドッグトレーナー業を営む場合には民間の認定資格を取得としておくと有利になるでしょう。
ドッグトレーナーに資格は必要?
ドッグトレーナーになるのに資格があったほうがいいという理由としては、トレーニングを受ける犬の飼い主(お客様)の関係があります。
現実問題としてドッグトレーナーに愛犬の訓練を依頼してくるのは飼い主であり、その飼い主の信頼を得られるトレーナーでなければ愛犬を任せてもらうことはできないからです。
これはドッグトレーナーを雇用する事業所でも同様で、まったくドッグトレーニングの知識のない新人を採用するよりも、トレーニングの基礎知識やスキルのある資格所有者を優先するケースが多いのは当然といえます。
どんな資格が必要となるのか
次にドッグトレーナーになるには「どのような資格を取得すればベターなのか」という点について見ていきましょう。
ドッグトレーナーに関連する主な資格としては次のようなものが挙げられます。
・ドッグトレーナーA級ライセンス(日本ドッグトレーナー協会)
・ドッグトレーナーB級ライセンス(日本ドッグトレーナー協会)
・ドッグトレーナーC級ライセンス(日本ドッグトレーナー協会)
・ドッグトレーナーD級ライセンス(日本ドッグトレーナー協会)
日本ドッグトレーナー協会(JDTA)は「人と犬が真に共存する社会を創出したい」という趣旨のもとに設立された団体です。
この団体では「クオリティ・オブ・ライフ(犬を飼う家庭と社会の幸せを考える)」、「問題を未然に防ぐ(犬の問題行動を防止する)」、「正しい知識と技術を多くの人に伝える」、「ワールドワイドな視点でトレーニング技術の水準を開発する」を提唱しています。
もちろん、この協会のライセンスを取得したからといって必ずドッグトレーナーになれるというわけではありませんが、ドッグトレーナーの代表的な資格のひとつといっていいでしょう。
通信教育でドッグトレーニングを学ぶ
ドッグトレーナーの資格は欲しいが養成学校が自宅の近隣にないという人や、高校や専門学校に通いながらドッグトレーニングを学んで卒業後に就職したいという人、現在すでに仕事を持っているがドッグトレーナーに転職したいという人も少なくありません。
そうした場合はドッグトレーナーの通信教育を受けるとたいへん便利です。
充実したドッグトレーナーの通信教育も多数ありますので、ぜひいちどチェックしてみるといいでしょう。
通信講座でドッグトレーナーの資格を取る!
ドッグトレーナーなど犬に関する資格が取得できる通信講座です。
学校に通いたいが近くにない、時間がなくて通学できない、仕事や家事のかたわら資格を取りたいという人に最適な講座といえるでしょう。
最近では会社員からドッグトレーナーへ転職したり、自営業や主婦業とドッグトレーナーを兼業する人が増えています。
通信講座はそうした人でも比較的容易に学ぶことができて便利です。
ドッグトレーナー講座
ドッグトレーニングや犬の飼育の本場といえばイギリス(英国)ですが、その英国式のトレーニング方法を学ぶことのできるヒューマンアカデミーのドッグトレーナー講座です。
英国のドッグトレーニングは全世界的に見ても最先端といわれ、我が国よりも高レベルのトレーニング技法が用いられています。
この講座は日本ペット技能検定協会認定ですので、講座家庭修了後は各検定を在宅受験できますがこれに合格すると「家庭犬トレーナー2級」や「セラピードッグトレーナー」、「ペットロスケアアドバイザー」などのライセンスが取得できます。
英国式家庭犬トレーニングを日本国内で通信教育で学べるということで効率的な講座といえるでしょう。
ドッグトレーナー・プロフェッショナル講座
先進的な英国式家庭犬トレーニング技法をマスターするための講座です。
イギリスではドッグトレーニングの歴史が長く、現在のところ世界的に最も進んだトレーニング技法を有している国のひとつといわれています。
この講座ではドッグトレーニングのみならず、動物看護学の基礎やペット介護、犬種標準学、ペット経営学までも広範囲に学び、ドッグトレーニング指導のプロフェッショナルを育成します。
この講座は日本ペット技能検定協会認定ですので、講座家庭修了後は各検定を在宅受験できますがこれに合格すると「家庭犬トレーナー1級」や「セラピードッグトレーナー」「ペットロスケアアドバイザー」「ドッグシッター」「ペット販売士」「小動物看護士」「動物介護士」などのライセンスが取得できます。
ドッグトレーナーを目指す人、ドッグトレーニングで起業を考えている人にも適した講座です。
その他の講座と資格
家庭犬トレーナー1~2級
家庭で飼われている犬のトレーニングを行なう資格です。
ペット飼育アドバイザー
ペット全般のケアに関する専門家と認定される資格です。
セラピードッグトレーナー
ペットの癒しの専門家でドッグトレーニング手法で癒しを行なう資格です。
ペットロスケアアドバイザー
ペットロス症候群の相談と対応を行なうスペシャリスト資格です。
日本ケンネルカレッジのドッグトレーナー資格通信講座
ドッグトレーナーには公的な資格はありませんが、民間団体や企業による各種資格があります。
そのなかで、近隣に学校がなかったり時間的に忙しい人でも取得可能なのが通信教育による資格です。
ここでは、ドッグトレーナーの資格と通信教育について紹介していきます。
日本ケンネルカレッジ
日本ケンネルカレッジはペット資格専門の通信専門校です。
グループ企業にはつくば国際ペット専門学校があり、その学校での教育を基礎とした通信教育を行なっているため信頼感の高さで人気があります。
ドッグトレーナー基礎講座
日本ケンネルカレッジにはドッグトレーナーの基本を学べる「ドッグトレーナー基礎講座(ベーシック講座)」があります。
これはドッグトレーナーの基本を正しく学ぶ講座で、ペットを飼ううえで不可欠なしつけを中心に、基本的なしつけ理論から応用的な訓練までを学びます。
この講座修了後は「ベーシック講座修了証書」を取得でき、さらにワンランク上のマスターコースの受講への基礎となります。
主な学習内容
[パート1]
1:訓練とは
2:声符と視符
3:訓練用具
4:褒め方・叱り方
[パート2]
1:ホールドスチール
2:リーダーウォーク
3:アイコンタクト
[パート3]
1:停座
2:伏臥
3:休止
4:脚側停座・脚側行進
[パート4]
1:立止
2:招呼
3:馴致
4:問題行動の矯正
ドッグトレーナー養成専門講座
もうワンランク上の日本ケンネルカレッジの通信教育講座が「ドッグトレーナー養成専門講座(マスターコース講座)」です。
家庭や社会での人間と犬のより良い共存を目指すためのドッグトレーナー養成専門講座です。
犬のしつけや訓練はペットを飼ううえで不可欠なものであり、それを専門的に行なうのがドッグトレーナーといえるでしょう。
この講座修了後にマスターライセンス認定試験を受け、合格すれば「JCSA認定ドッグトレーナー資格」が取得できます。
さらに、資格取得後に実技スクーリングに参加・修了すれば、インストラクター認定試験に合格すると「JCSA認定ドッグトレーナーインストラクター(A~C級)資格」が取得可能です。
主な学習内容
1.訓練用具
2.しつけの意義
3.リーダーシップ
4.褒め方叱り方
5.遊びの重要性・その方法
6.トレーニングのポイント
7.トレーニング方法~5つの服従項目の必要とポイント
8.コマンド・ハンドサインの出し方・褒め方・叱り方
9.犬の表情とボディランゲージ
10.カーミングシグナルについて
11.それぞれのカーミングシグナルの状況
12.犬の五感とコミュニケーション
13.犬の本能
14.犬の攻撃性について
15.犬を飼うにあたって
16.仔犬からしつける
17.問題行動
18ト. レーナーの心構え
19トレーニングを請け負う前に
上記のような内容となっていますので、気になる人はチェックしてみてはどうでしょうか。
犬の訓練士の資格【JKC(ジャパン ケネル クラブ)】
JKC(ジャパン ケネル クラブ)では5種類の犬の訓練士資格を設けています。
これは家族の一員としての犬を飼育するための知識や技能を認定する資格で、犬のしつけや訓練に関心のある飼い主からプロのドッグトレーナーを目指す人などに適した資格といえるでしょう。
JKC犬の訓練士の資格とは
JKC(ジャパン ケネル クラブ)は1949年に旧・全日本警備犬協会として設立された由緒ある団体です。
現在はJKCという名称で国内の犬種認定、スタンダード指定、血統書発行などを行なっています。
このJKCが認定しているのが「訓練士補」「訓練練士」「訓練教士」「訓練範士」「訓練師範」の5種類の公認資格です。
次に、JKCで設けている5種類の犬訓練士の資格について紹介していきます。
犬の訓練士補
JKCが認定する公認訓練士補で、養成機関で約2年間の課程修了後に取得することができる資格です。
犬の訓練練士
JKCが認定する公認訓練練士で、次の3つの要件のうち1つを満たすことで取得できる資格です。
(1) 年齢満18歳以上、JKCクラブ会員籍1年以上、公認訓練所所員として登録している。公認訓練所在籍中に指導手の訓練試験で5頭以上の犬を合格させている。
(2) 年齢満18歳以上、JKCクラブ会員籍2年以上、公認訓練所所員として登録している。公認訓練所在籍中に指導手の訓練試験で10頭以上の犬を合格させている。
(3) 訓練士補の有資格者で、指導手の訓練試験で3頭以上の犬を合格させている。
犬の訓練教士
JKCが認定する公認訓練教士で、次の要件を満たすと取得できる資格です。
(1) 年齢満25歳以上で犬の訓練練士の資格を有している。
(2) 指導手受験の訓練試験で40科目以上登録しており、うち3頭以上が規定に該当している。
(3) 筆記試験に合格している。
犬の訓練範士
JKCが認定する公認訓練範士で、次の要件を満たすと取得できる資格です。
(1) 年齢満30歳以上で教士経験が3年以上ある。
(2) 指導手受験の訓練試験で40科目以上登録しており、うち3頭以上が規定に該当している。
犬の訓練師範
JKCが認定する公認訓練師範で、次の要件を満たすと取得できる資格です。
(1) 年齢満60歳以上で範士経験が10年以上ある。
(2) ブロック訓練士協議会と中央訓練委員会で推薦を得ている。
(3) 理事会で承認を得ている。
以上がJKCが認定する公認訓練士の資格です。
ドッグトレーナーは現在の日本では不可欠な存在となっており、今後その需要はさらに伸びていくといわれています。
もしドッグトレーニングに興味があるなら、今のうちに資格を取っておくというのもいい方法かもしれません。
ドッグトレーナーに役立つ関連資格4種類
ここではドッグトレーナーや犬の訓練に関連する各種資格について紹介していきます。
ペットトレーナー
我が家の愛犬(ペット)のトレーニングに最適な犬の訓練としつけに関する資格です。
人間とペットのより良い共存や人間社会で生活する犬のためのトレーニングの方法を学び、自宅の愛犬だけでなく仕事としてペットトレーニングを行なうこともできます。
そのほかにも動物病院やペットショップ、ペットアドバイザー、ペットシッター、ペットレジャー施設、ペットカフェなどへの就業も期待できるでしょう。
また、ドッグトレーナー(犬訓練士)への入門編として取得する資格としても人気です。
ドッグトリマー
トリマーとはペットの毛をカットしたり毛並みを整えるなどの仕事を行なうペットの美容師です。
主に家庭犬(愛玩犬)を取扱う仕事で、犬に関する知識や経験が必要な職業といえるでしょう。
ダイレクトに犬の訓練とつながる資格ではありませんが、ペットショップやペットレジャー施設への就業を考えている人やペットのドッグトレーナーを目指している人なら取得しておいても損のない資格といえるかもしれません。
ドッグシッター
飼い主に代わってペット(愛犬)のお世話をするのがドッグシッターで、別名ペットシッターとも呼ばれる資格です。
ドッグシッターは、ペットは飼っているものの世話をする時間がない、ペットに詳しい人に愛犬の世話を任せたいという飼い主が増えている現状から需要の高い職業といえるでしょう。
ペットといえども動物ですから、しっかりしたしつけは必要ですが、現実問題として飼い犬のなかには必要なしつけが施されていないケースが多々見られます。
そうした意味合いからも、ドッグトレーナーを目指す入門編として取得しておくと役立つ資格といえます。
ペット飼育アドバイザー
ペットの飼い主の多くが悩んでいるのが、我が家のペットのしつけや健康管理です。
このペット飼育アドバイザーは、そうした飼い主の相談に対応してアドバイスなどを送る仕事で、さまざまな分野からのリクエストがある職業といえるでしょう。
実際、ペットを飼っている一般家庭からの相談が多数あるだけでなく、幼稚園や保育園などからの相談も大変多いなどペット飼育アドバイザーの需要は増えています。
現在の日本ではペットといえどもしつけは不可欠であり、人間とペットが快適に生活していくうえではカギを握る存在がペット飼育アドバイザーといえるわけです。
