アロマセラピストになるには資格は必要?など、将来的にアロマに関わる仕事をしたい方向けに、アロマセラピストの資格を取得し実際に働くまでの大まかな流れをご紹介します。
また、アロマセラピスト資格を勉強する為の準備、どんな人がどんな考え方で学べばよいのかヒントになることを解説しています。
資格を取ってアロマセラピストになるにはどんな方法がある?
アロマセラピスト(アロマテラピスト)は自然の植物から抽出したアロマ精油を用い、心や体のリラクゼーションを提供する職業です。
アロマセラピストになるためには精油やリラクゼーションの知識、人間の心や体に関する知識、精油の扱い方やマッサージなどの知識と技術を身に付ける必要があります。
アロマの知識を専門校・通信講座で学ぶ
アロマテラピーは独学でも勉強することができますが、将来プロとして仕事をしたいなら専門学校や通信講座で学ぶという方法が最もオーソドックスな道となります。
アロマテラピーは、次のような専門学校・通信講座で学ぶことができます。
アロマ関連団体や協会の認定学校(通信講座)
カリキュラムが的確で合理的に学べ効率良く資格が取得できます
リフレクソロジー関連の総合的な専門学校(通信講座)
アロマとリフレクソロジー全般を学べ幅広い資格が取得できます
アロマブランドやサロンの直営校(通信講座)
基礎からプロ養成コースまであり効率良く就職活動ができます
アロマセラピストになる為の資格取得は専門学校やスクールが一番安定的です。アロマテラピー専門学校・スクールの選び方とポイントも参考にして下さい。
アロマテラピーの資格を取得する方が良い?
アロマセラピストになるのに国家資格などの特別な免許は必要ありませんが、就活や独立開業をするためには資格を取得しておくと有利になります。
一般的なアロマテラピーの資格としては次のものがあります。
アロマセラピスト
アロマの知識とトリートメントなどの技能を認定
アドバイザー
アロマ精油や関連商品の販売にふさわしい知識を認定
インストラクター
スクールや教室で一般の方に教える能力を認定
アロマテラピー検定
趣味や実用でアロマを用いる知識を認定
プロを目指すならアロマテラピー検定から始め、インストラクターやアドバイザー、アロマセラピストと順を追って資格を取得していってもいいでしょう。
最終的にはアロマセラピスト資格の取得を目指すのがプロへの第一歩となります。
アロマテラピーの資格取得はアロマテラピーの資格取得!アロマセラピストになるなら知っておきたい資格もチェックしてみて下さい。
アロマセラピストとして働く場所は?
アロマセラピストの仕事の範囲はとても広く、アロマサロンから医療機関まで様々な活躍の場が開けています。
その主な職場としては、
・精油を用いたトリートメントを行なうアロマテラピーサロン
・アロマ精油や関連商品などを販売するショップ(店舗)
・メディカルケアにアロマテラピーを採り入れている医療施設
・リフレクソロジー全般を取扱うサロンやショップ
・アロマテラピー教室や専門学校、カルチャースクール 等があります。
どのような職場を目指すかは自分次第ですが、目的に合わせた学校選びや資格取得を行なうのもアロマセラピストになるための大切なポイントです。
アロマセラピストの仕事に関しては、アロマセラピストの仕事概要!アロマ業界で働きたい方必見の知っておきたい10のことをご確認ください。
アロマセラピスト資格取得に必要な勉強期間と内容
アロマセラピストの仕事の基本は「アロマ精油を使用する」と「心身の癒しを提供する」ということです。
この二つの点からアロマセラピストになるためは、アロマ精油に関する知識から人間の体の仕組み、トリートメントの実技まで幅広く学ぶ必要があります。
アロマセラピストの勉強期間は専門学校や通信講座、取得する資格の種類などによっても異なります。
おおよその目安としては専門学校の一般コースで30回クラス(約100~120時間/約5~6カ月、高レベルの資格取得を目指すコースで50回クラス(約300時間/約12~14カ月)程度となっています。
また、通信講座は約3~6カ月程度の期間で学べるのが一般的です。
通信制では教材をまとめて受け取れるタイプと、定期的に受け取れるタイプがあります。
アロマセラピストになるための主な勉強内容
アロマ精油学
アロマセラピストになるための勉強の基礎となるのが「精油学」で、各アロマ精油の種類や特徴、成分、効能、抽出方法、原材料などを勉強します。
アロマ精油は植物の花・葉・実・茎などから抽出したエキスで、アロマセラピストは200~300種類もの精油のなかから必要なものを選んだり、数種類を組み合わせてセラピーに使用するものです。
メカニズム(仕組み)
アロマセラピストになるには、精油に関する知識とともに「アロマテラピーのメカニズム」を学びます。
メカニズムとは「精油が働く仕組み」や「人体に及ぼす影響」のことで、どんな精油をどのように使うとどういった効果が期待できるかなどの知識を勉強します。
併せて、トリートメントにも関連する骨格系や循環器系などの解剖生理学の基礎知識も学んでいきます。
アロマテラピー理論
アロマ精油を用いてトリートメントを行なうための知識として、衛生管理学やボディトリートメント理論、フェイストリートメント理論などの勉強をします。
また、トリートメントをする際に必要となるカウンセリングやアドバイスを行なうために、コンサルテーションの理論や実技、カルテ作成法などを併せて学びます。
アロマテラピー実技
トリートメントの具体的な実技を講師の指導を受けながら勉強します。
顔・デコルテ・上肢・腹部・下肢など人体の部位ごとに実技実習を行ない、併せて皮膚科学の基礎知識なども学んでいきます。
以上がアロマセラピストになるための主な勉強内容ですが、学校によってはハーブやフラワーエッセンス、自然療法などについての講義が加わっているところもあります。
勉強方法で変わるアロマセラピスト資格の勉強費用
勉強費用はどの位かかる?
アロマセラピストになるには、特別な資格は必要ありません。
しかし、実際にセラピストとして仕事をするためには、一定レベルの勉強と資格が欠かせないのはいうまでもありません。
アロマセラピストになるための勉強費用は、どのような方法で勉強をし、どんなレベルの資格を取得するのかによって異なります。
幅広くセラピストとして活躍したい場合は高レベルの学習と資格、まずはコツコツ始めたいという人は自分に合った学習と資格から始めてみてはどうでしょうか。
アロマテラピーを独学で勉強する費用
アロマテラピーを独学で学ぶ場合、基本的に学費(入学金、授業料等)は必要ありません。
必要となるのは、
・アロマテラピーの学習書、参考書
・アロマセラピスト資格試験の学習書、参考書
・アロマ精油などの教材 等々です。
学習書や参考書はどの程度の冊数を購入するかでコストは違いますが、一般書でない分、一冊の価格は3000~1万円程度と高めになっています。
また、独学でアロマテラピーを勉強する場合、最低でも10種類程度のアロマ精油が必要ですが価格の目安は1本1000~3000円程度です。
通信講座でアロマテラピーを勉強する費用
アロマセラピストになるための通信講座は趣味で楽しむための手軽な講座から、国際的な資格も取得できる高レベルな勉強をするための講座まで様々な種類があります。
主なアロマセラピスト資格取得のための通信講座の学費例です。
AEAJ資格対応講座
ライブラ/エンジョイアロマ・クラス…費用39,000円(アロマ検定1級レベル)
ヒューマンアカデミー…費用29,800円(アロマ検定1~2級レベル)
NHK学園アロマテラピー講座…費用43,000円(アロマ検定1~2級レベル)
IAA資格対応講座
IAAアロマセラピスト養成講座…費用66,500円(アロマセラピスト資格対応)
IMSI認定資格対応講座
IMSIアロマセラピスト養成講座…費用63,000円(アロマセラピスト資格対応)
専門学校に通学して勉強する費用
専門学校・スクールに通学してアロマセラピストの勉強する場合の学費例です。
AEAJ資格対応コース
Teika/アロマセラピスト専科…費用352,000円(アロマセラピスト資格対応)
ライブラ/アロマセラピスト養成…費用258,000円(アロマセラピスト資格対応)
英国IFA認定対応コース
Teika/アロマセラピスト…費用1,055,000円(アロマセラピスト資格対応)
英国IFPA認定対応コース
IMSI/アロマテラピーディプロマ…費用1,226,000円(アロマセラピスト資格対応)
通学で勉強する方法は学費が高めと感じるかもしれませんが、教材込みで自費で購入する必要がありませんので結果的には安く済むこともあります。
アロマセラピスト資格を取る前に準備できること!やっておきたい事!
アロマセラピストになる為に何から始めればいいの?
アロマセラピストを目指して専門校や通信で学ぶ前に、学生や主婦でも準備しておけることがあります。
もし、アロマの世界に興味があり何か始めてみたいという方は、あまり費用を掛けず、自宅でも行なえる準備を始めてみましょう。
アロマ精油(エッセンシャルオイル)に親しむ
セラピスト資格の認定試験では、精油(エッセンシャルオイル)のサンプルの香りを嗅いで精油名を特定するというものもあります。
専門学校でイチから精油(エッセンシャルオイル)やアロマオイルを覚えても構いませんが、日頃から精油に親しんでいれば無理なく名称や特徴を覚えることができます。
アロマ精油のなかには希少で高価なものもありますが、基本的な精油なら比較的安く手にいれることが可能です。
ラベンダーやローズマリー、オレンジ、ジュニパー、ペパーミントといった基本的な精油は安価に入手できるので生活に採り入れてみるといいでしょう。
ハーブに親しむ
アロマテラピーで使用する精油の原材料となるのがハーブ植物です。
精油(エッセンシャルオイル)とハーブの関係はアロマセラピストになるためには身に着けておきたい知識の一つといえるでしょう。
ハーブに親しむ方法としては、
・ミントやカモミールなどの植物を鉢植えで育ててみる
・ハーブ植物の葉などをティーや料理に使ってみる
・育てにくい植物は市販のハーブティーを購入して飲んでみる
などがあります。
人体の仕組みを勉強する
アロマセラピストはお客様の体に直接触れるトリートメントを行ないます。
そのため、専門学校や通信講座では「解剖生理学」などの勉強をしますが、実際に学習を始める前に独学でもある程度学んでおくことは可能です。
中学校の理科、高校の生物の教科書や参考書などでも構いませんので、身近で手に入る資料で人体の構造や働きについて予習しておきましょう。
またトリートメントに使用するアロマオイルや、精油(エッセンシャルオイル)が人間の心身に及ぼす影響についての知識もアロマセラピストには欠かせません。
香りが鼻孔を通って脳に伝わるメカニズムといった知識は資格取得の認定試験にもよく出題されています。
人体の仕組みなどと合わせて、中学・高校の教科書などで勉強しておくといいかもしれません。
トリートメントを経験する
アロマテラピーのトリートメントは自宅でも手軽に経験できます。
手持ちの化粧水や乳液にラベンダー精油を1~2滴垂らせば、即席のトリートメント剤ができあがります。
そうしたトリートメント剤を使って、まずは比較的皮膚が丈夫で扱いやすい脚部のマッサージなどを試してみましょう。
自分でトリートメントをしてみると、施術の効果や快適度などを知ることができます。
情報を集めてみる
専門学校や業界についての情報をネットや雑誌で調べてみるのも、自分の目標としている物が見えてくるきっかけになるかもしれません。
また、各専門学校のパンフレットを集めてみることで見えてくるものもあります。資料請求などは無料で出来るのでどんな勉強をしているのか?どんな学校なのか等の雰囲気を掴むことに役立ちます。
独学でアロマセラピスト資格は取れる?独学が難しい理由
「アロマセラピストになりたい!」けれど、費用や家庭の事情で通学や通信は難しいという場合には、独学で勉強し資格取得を目指したいと考える人がいます。
結論を言うと、独学でアロマセラピストになることは可能です!
ですが、あまりおすすめではありません。その理由についてご説明します。
独学でアロマテラピーの勉強をするのは困難
アロマテラピーは一般の人が考えているよりも奥の深い分野です。
プロのセラピストを目指すのは精油(エッセンシャルオイル)やリラクゼーションに興味があり、「人を癒す仕事をしたい」と考える人が多いと思いますが、セラピストは技術職であると同時にサービス職であり、さらに化学や解剖生理学などの知識も必要となります。
技術職としてのセラピストは、手技や施術と呼ばれるトリートメント(マッサージ)技術を習得しなければなりません。 またサービス職としても、お客様へのカウンセリングの技術やサービス技術についての勉強が必要となります。
他にも、精油(エッセンシャルオイル)、アロマオイルを扱う関係上、精油の化学知識、お客様の体に触れる仕事であるため人体の解剖生理学や衛生学の知識も必要です。
これだけの広い範囲の知識を得るための勉強は独学ではなかなか難しいかもしれません。
トリートメント技術習得の問題
アロマセラピストになるための独学で最も問題になるのが「トリートメント施術の手技」をどこで勉強するかという点です。
お客様にトリートメント(マッサージ)を施す技術は知識のない人には習得が難しいもので、どうしても誰かに教わったり人体を使用してトレーニングをする必要があります。
誰にも教わらず、かつ人体で練習をしていない技術はプロとしては通用しにくいものです。
その為、トリートメント技術を習得する為には、映像(DVDや動画)で学習したり、アロマテラピー関連のセミナー等にも参加しなくてはいけなくなり、結果スクールに通った方が良い場合があります。
知識や技術習得の費用(学費)問題
アロマテラピーを独学で勉強したいという理由の一つに「費用(お金)」の問題があります。
専門校に多額の授業料や入学金を支払うのは無理だから、できれば独学で勉強したいと言うケースです。
しかし、現実的には参考書や教材を購入し、独学で勉強するよりも専門校で学んだほうが金銭的にもお得になる場合もあります。
というのは勉強のための参考書は専門的な書籍なので意外に高価であったり、数十種類ものも精油(エッセンシャルオイル)、アロマオイルなどの教材が必要であったりと思ったよりも費用が掛かることがあるためです。
トータルで考えれば、レベルが高く分かりやすい授業を受けられて参考書や教材が込みになっている専門校での勉強のほうがお得になることもあります。
モチベーションの問題
独学での勉強では飽きてしまったり、同じ勉強をする仲間がいないことからモチベーションが低下してしまうことがあります。
通学での勉強なら仲間とサポートし合い、助け合ったり励まし合うことでモチベーションを高めることができます。
独学で学ぶのか?合っているのかを考える
独学でアロマセラピストになることは可能ですが、意志の強さや勉強法で苦労する事もありますし、費用面では専門学校よりもかかってしまう事もあります。
総合的には専門校で学ぶ方が何かと進みやすいですが、ご自身が置かれている環境や時間によっては独学の方が良い場合もある事でしょう。
独学でもプロとして活躍している方はいますので、独学で学びたい方はどちらが総合的に自分に合っているのか判断する必要があるのです。
アロマセラピストになるメリットと良さ
人の役に立つ、喜ばれる
アロマセラピストの多くは、この職業について「お客様に笑顔になって頂ける仕事」と言っています。
これは心身の不調や悩みを抱えたお客様に対し、アロマテラピーの知識や技術を提供することで人の役に立ち喜んでもらえる仕事という意味です。
よく現代の日本はストレス社会であるといわれています。
ストレスなどからくる心や体の不調を癒すのもアロマセラピストの役割のひとつといえるでしょう。
自分の持つ知識や技術を提供することによって人の役に立ち、たくさんの人に喜んでもらえることで高い充実感や達成感を得られるのはアロマセラピストという職業のメリットです。
手に職を付けられる
アロマセラピストは精油やトリートメントの専門知識を持つ職業です。
こうした知識と技術は年齢を重ねても失われるものではなく、いわば「手に職がある」ということで一度身に付けておくと一生仕事として役立てることができます。
仕事によっては一定の年齢が来るとリストラされたり、職場に居づらくなるような種類のものもありますがアロマセラピストではそのような心配はありません。
むしろ、経験を積むことでより深くアロマテラピーを理解し、手技のテクニックも向上して活躍の場は増えていきます。
フレキシブルに働ける
また手に職を付けられる仕事として、独立開業や副業が可能なのもアロマセラピストのメリットです。
独立して開業すれば自分の理想のサロンを開くこともでき、オーナー経営者として高収入を期待することもできます。
また、自宅の空きスペースで独立営業することも可能ですので、兼業・副業などのツールとしてもアロマテラピーを活用することができるでしょう。
平日は会社勤め、土日はアロマセラピストとして働いている人や、主婦の副業としてアロマテラピー教室を開いたりトリートメントを行なっている人もいます。
このようにフレキシブルに働けるのもアロマセラピストという職業のメリットです。
資格取得で安定性がある
アロマセラピストの資格は公的資格ではないものの、AEAJ(日本アロマ環境協会)やIFA(国際アロマテラピー協議会)など業界では定評のある認定資格がたくさんあります。
こうした資格を取得しておけばアロマセラピストとして安定的に働くことができ、独立や開業、インストラクター、アドバイザーなどとしても仕事をすることが可能です。
アロマセラピストの職場はサロンから医療機関までと幅広いので、結婚や子育てなど自分のライフサイクルに合わせて様々なジャンルに挑戦してみてもいいでしょう。
アロマセラピストに向いている人はどんな適正と性格が良い?
アロマセラピストの適性
プロのアロマセラピストには様々な適性が必要とされています。
その理由はアロマテラピーでは、
・使用する精油の化学的な知識
・精油の原料となる植物の知識
・トリートメントの技術の知識
・人体の仕組みに関する知識
など多様な分野に対応できる理解力が求められるからです。
同時に、人と接する仕事であるアロマセラピストには、
・カウンセリングで相手を冷静に分析できる能力
・アロマテラピーを通じて人を癒そうという気持ち
・自分の知識や技術を通して人をケアしようという姿勢
などがあることも重要なポイントとなります。
人を想う心がある
アロマテラピーの基本は「人を癒そうとする思いやりの気持ち」です。
心身の不調のある人に対し、少しでも癒されてほしい、笑顔になれるように手助けしたいと考えるタイプの人はアロマセラピストに向いています。
反対にどんなに深い知識や優れた技術を持っていても、ビジネスライクにカウンセリングやトリートメントをするようなタイプではアロマセラピストに適しているとはいえません。
自分が学んで身に付けた知識と技術で人を癒そうとするタイプならアロマセラピストとして成功するでしょう。
優しい気配りがある
アロマテラピーを受けに来る人は、心や体に不調を感じている人が大半です。
そうしたお客様に対しては、優しい気配りを持って接する必要があります。
無神経な言葉を発したり、強い口調で物事をきめつけたりするタイプはアロマセラピストにはあまり向いていません。
むしろ、優しい気配りをもって温かく優しい言葉や態度でお客様に接することのできる人はアロマセラピストに向いているといえるでしょう。
自然療法に興味がある
アロマセラピストはヨーロッパで広まった薬草(ハーブ)を用いた自然療法です。
化学的な薬品を使うのではなく、植物という自然の恵みを賢く活用して人の心身を癒す民間療法ですのでアロマセラピストにも自然療法への理解が求められます。
精油を仕事の道具として利用するのではなく、原料となるハーブを自分で育ててみたい、欧米の民間療法に関心がある、人間の自然治癒力について勉強してみたいというタイプの人はアロマセラピストに向いています。
適性がなくてもなれるの?
自分にアロマセラピストの適性があるのかないのかは、実際に勉強を始めてみなければ分からない部分もあります。
もし適性の有無に不安があるなら、まずは自分の趣味としてアロマテラピーを楽しむところからスタートしてみてもいいでしょう。
アロマセラピスト資格に年齢制限は無いので、興味がある時に始めるのが良い
年齢制限はあるの?
アロマテラピーを学んだり、プロのアロマセラピストになるのに年齢制限はありません。
たとえ年齢がいくつであっても、問題なくアロマを勉強したりセラピストになることはできます。
実際に小学生でアロマテラピーを学んで、1級・2級検定に合格したという例もあります。
また、40~50代になってからアロマテラピーを学び始めてプロのアロマセラピストになったという人もいます。
いくつでも学べるの?
アロマテラピーには様々な分野がありますが、精油を使って芳香を楽しんだり手軽なマッサージを行なうといったセラピーは小学生や高齢者の方でも手軽に行なうことができます。
そうした日常的なアロマの楽しみに親しんだことがキッカケで、年齢に関わらず本格的にアロマテラピーを学び始める人も少なくありません。
もちろんプロのアロマセラピストになるためには、精油に関する化学的な知識やトリートメントに必要な解剖生理学などを勉強する必要があるので、あまり年齢が低過ぎたり高過ぎるような場合はむずかしいこともあります。
具体的な年齢をいえば趣味でアロマテラピーを学ぶなら何歳でもOK、プロになるために勉強するなら10代後半から30代が適しています。
さらに個人差はあるものの、60~70代以上でであってもアロマテラピーを学ぶことは充分に可能です。
アロマセラピストの年齢制限は?
アロマセラピストには看護師や美容師のような国家資格などは必要ないため、知識や技術さえあれば何歳であってもプロになることができます。
ただし、アロマサロンなどに就職しようとしたら、企業や店舗が設定している募集条件に合った年齢でないと採用されるのはむずかしいでしょう。
大手チェーン店のアロマサロンの求人募集では未経験で年齢不問としているところが多いものの、実際には20~30代でないと採用されるのはむずかしいようです。
では40代以上ではアロマセラピストになれないのかというと実はそうでもありません。
専門学校などでアロマテラピーを学び、しっかりした資格を取得していれば自分でサロンを開業して営業することができます。
40~50代の女性でアロマセラピストの資格を取り、自宅スペースをサロンにして営業している例もあります。
また、アロマセラピストの仕事の幅は広いので、精油を使ったトリートメントだけでなく家庭で楽しめるアロマを教える教室やスクールでインストラクターをしたり、介護の現場でアロマテラピーの知識や技術を活かす仕事をすることもできます。
今後は中高年や高齢者を対象としたアロマの仕事が増えていくと考えられていますので、トリートメントのみにこだわるのではなくワイドな視点から職場を探していけば年齢に関わらずプロとして働くことはができるでしょう。
主婦でもアロマセラピストの資格を目指せる
主婦業とアロマテラピー
アロマテラピーに興味を持ち、「自分もアロマセラピストになりたい」と考える主婦の方はたくさんいます。
主婦業とアロマテラピーの勉強の両立はたいへんですが、実際に主婦業をしながらアロマテラピーを学んだり、アロマセラピストの民間資格を取得してプロとして活躍している人は多数いますので不可能ではありません。
主婦業をしながらアロマを学ぶ
アロマセラピストになるには、専門学校・通信講座・独学などでアロマテラピーを勉強する必要があります。
プロへの早道なのは専門学校で学ぶという方法ですが、家庭の事情などで通学がむずかしいのなら通信講座で勉強するという方法もあります。
ただし、通信講座でもトリートメントなどの手技を習得するにはスクーリングに参加する必要があるのですべてを自宅で独習することはできません。
また、自宅での独学という方法ですが、主婦業をしながら独学でアロマテラピーを勉強し、資格を取得してセラピストになるにはかなりの努力と強い意志が必要です。
あまりオススメできる方法ではありませんが、自信があるならトライしてみてもいいでしょう。
主婦業をしながら資格を取る
主婦業のかたわらアロマセラピスト資格を取得したいのなら、資格取得が可能と明記された専門学校や通信講座で学ぶ方法をオススメします。
同じアロマセラピスト資格でも国内の民間団体認定のものから、国際的なレベルの認定資格まで幅広くありますので、予算や学習時間に適したものを選ぶのがポイントです。
プロのアロマセラピストになれるレベルの資格は難易度も高く、アロマ精油やトリートメントの知識・技術以外に精油の化学的な知識や解剖生理学などの問題も多数出題されますので片手間の勉強では合格はむずかしいかもしれません。
家事の合間にアロマテラピーの勉強をするというのではなく、まず勉強時間を決めておいてその合間に家事を集中的に片付けるというようにすると集中して学ぶことができるでしょう。
大切なのは「絶対にアロマセラピストになる」という意志と、うまく時間をやりくりするための工夫やアイデアです。
主婦業をしながら働く
資格取得後にプロとして働く方法としては、サロン勤務や開業という方法があります。
サロン勤務では正社員だけでなく主婦でも時間をやりくりできるアルバイトやパートの求人もありますので、家事や育児との両立が可能な環境ならアロマセラピストとして働くことができます。
また、主婦でも起業や独立開業してサロン経営やチェーン店経営をしている人もおり、自分の努力次第でアロマセラピストとして活躍の場はいくらでも広げられます。
女性が多い業界のアロマセラピスト資格を男性が取っても良いの?
男性でもなれる職業か?
アロマセラピストは男性でもなれる職業です。
実際に、専門学校を卒業しプロとして活躍している男性セラピストもいます。
ただし、男性がアロマセラピストとして働く場合、就業先や客層などに多少の制約があることも事実です。
そうした問題を踏まえたうえで、自分に合う勤務先を探すことができれば男性でも充分にアロマセラピストになれます。
男性セラピストの制約とは?
現在のアロマテラピー業界では女性セラピストが中心的な存在となっています。
その理由は、セラピーサロンを利用するお客様の大半が女性だからです。
女性のお客様のなかには、次のような理由から「セラピストは異性ではなく同性が好ましい」と感じる人がいます。
男性に話しにくい内容
セラピー前のカウンセリングで、男性セラピストに対してボディのコンプレックスや体調不良の詳しい内容は話しにくい
男性に緊張する
サロンの個室ではセラピストと1対1で過ごさなければならないので、同性セラピストのほうが緊張感がなくリラックスできる。
身体を見られる不安
セラピー前には個室内でシャワーを浴びたり、施術のために衣服を脱いでベッドに横たわらなければならないので男性セラピストは避けたい。
男性に触れられる
セラピーのトリートメントでは、素肌に直接触れられるわけだから男性セラピストは好ましくない。
男性セラピストの職場
女性セラピストを好む女性客が多い現状ですが、男性セラピストの働く場所がないかというと決してそうではありません。
男性アロマセラピストの職場としては、
男性のお客様でも可のサロン
アロマテラピーサロンでは「男性のお客様はお断りする」という例が少なくありません。
これは男性客と女性セラピストの間で問題が起こるのを避けるためですが、サロンのなかには「男性客も可」としているところもあります。
このようなサロンでは積極的に男性セラピストを雇用しており、就職先候補の一つとして検討することができます。
男性客オンリーのアロマテラピーサロン
現代社会ではストレスを感じる男性が急増しています。
その解消策としてアロマテラピーを利用する男性も増えており、最近では男性向けや男性客オンリーのサロンも作られています。
自分のサロンを独立開業
アロマテラピーの資格や経験があれば、自ら独立してサロンを開業することができます。
自分のサロンであれば、男性セラピストとして就業するのに何の問題もありません。
男性のアロマセラピストはトリートメントがパワフルで、女性セラピストにはない力強さがあるというメリットもあります。
また、男性の特性として理論的であるため、精油やアロマオイルに関する化学的知識が豊富であったり、心身ケアに関する知識やスキルが高くなることがあるため人気になることもあります。
男性ならではの知識や技術を活かせば、女性セラピスト以上の活躍も見込める職業です。